「オイルパステルって何?」
と聞かれたことがありました。
そのとき、
「えーーっとぉ……」
(なんて説明したらいいんだろうか…?)
と、困ったことがありました。
とっさに
「クレヨンより柔らかいやつだよ!」
と言ってごまかしてしまいました(笑)
(後々調べてみると、あながち間違ってはいなかったみたいです…)
ってことで、今回の記事では
クレパス・クレヨン・オイルパステル
この3つの画材の違いについて説明していきたいと思います。
オイルパステルで絵を描いていると、
- オイルパステルってどんな画材?
- クレヨンとオイルパステルって同じものだと思っていた
- クレパスとオイルパステルってどう違うの?
という話や質問を耳にすることが多いです。
この3つの画材の違いについて、筆者が調べたことを
まとめてみたので、お付き合いいただけたら、嬉しく思います(^^)
オイルパステルとはどんな画材?
Wikipediaっぽく言うと
オイルパステルは棒状の絵具です。
特徴として
- 軟らかく伸びがよい
- 画面上になめらかに着色できる
- 混色や色を重ねやすい
- 耐水性がある
- 厚く塗り重ねられるため、盛り上げた表現ができる
などがあります。
また子供からプロまで幅広く使える画材でもあります。
オイルパステルとクレパスはどう違う?!
クレパス誕生の歴史
クレパスは大正時代に日本で誕生した画材です。当時の背景として自由画運動という 子供に自由に絵を描かせることで、芸術や美術に積極的にふれてもらおう という運動のなかで誕生しました。 自由画運動の提唱者である、山本鼎(画家)の要望を受けた現在のサクラクレパス社が
- 簡単に絵が描けるが硬い線以外が不得意なクレヨン
- 応用しやすいが、粉状で定着しにくいパステル
それぞれの特徴を併せ持つ絵具、「クレパス」を製造・発売したのが始まりです。
クレパスは商標登録!正式名称はオイルパステル
「クレパス」とは、サクラクレパス社の”商標登録”つまり、商品名です。
一般名称は「オイルパステル」です。
サクラクレパス社から発売されたオイルパステルが「クレパス」と言います。
ちなみに、クレパスは
クレ(ヨン)とパス(テル)を合わせたからクレパスと言うそうです。
幼い頃、サクラクレパスを使って絵を描いたことのある方もいらしゃるのではないでしょうか?筆者も授業で使ってました。
実はクレヨンではなく、オイルパステルだったんですね。なんとなく、身近な画材だったことがわかってきましたね。
クレヨンとオイルパステルはどう違う?
クレヨンとオイルパステルは親子関係!?
クレパス誕生の歴史でも説明したように、
クレヨンとパステルの長所を合わせて誕生したのが、オイルパステル(クレパス)です。
この時点で、クレヨンとオイルパステルは違う画材だってことがわかりますね。
簡単に言うと
クレヨンとパステルが両親で、その子供がオイルパステル
なのです(余計わかりにくくなったような ^^; )
クレヨンとオイルパステルは同じ原料でできている?
ここまで、散々
「クレヨンとオイルパステルは違う画材だよ!!」
というのを説明してきましたが、
実は、現在のクレヨンとオイルパステルは
原材料は同じです。
どちらも
顔料+固形ワックス+液体油で
で出来ています。
原材料が同じでも組成が違う!
「原料が同じなら同じ物じゃん!何が違うの!」
と言われるかもしれませんが、クレヨンとオイルパステルでは
組成(原材料の割あい)が異なってきます。
両者に含まれる体質顔料、固形ワックス、液体油の含有量が異なるのです。
オイルパステル
体質顔料の含有量がクレヨンよりかなり多い
クレヨン
オイルパステルよりも固形ワックスの含有量が多く、
反対に液体油はわずかしか含まれていないそうです。
※体質顔料とは伸びや滑りをよくするための顔料です。
オイルパステルがクレヨンよりも伸びがよく、柔らかいのはこの体質顔料や液体油を多く含むからなのです。
オイルパステル・クレパス・クレヨンの違いまとめ
- オイルパステルとクレパスは同じ画材
- クレパスは商品名で、オイルパステルが一般名称
- クレヨンとオイルパステルの原料は同じだが、組成が違う
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